不動産売却コラムCOLUMN

不動産の名義変更をスムーズに行うための完全ガイド!

親が亡くなって、不動産を相続することになったのは良いがいったい何から手をつけたら良いのか。やったこともないし、どんな手続きがあるのかも分からないのが現状かと思います。

今回は不動産を相続した時にやすべきことをわかりやすく解説していきます

不動産を相続したらまず何からやれば良いのか不動産を相続した時の注意点も分かりますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.不動産登記とは

不動産登記とは、相続した不動産の名義を変更する手続きです。土地や建物の名義を親から自分自身に変える手続きが必要です。

今までは親の名義のままでも特に問題はありませんでしたが、2024年4月から相続登記をする事が義務になったので、必ず名義変更しないといけません。

この相続登記の義務化はこれから相続する不動産だけでなく、過去に相続していてまだ名義変更をしていない不動産についても対象になっています。

今回の義務化によって、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内。過去に相続した不動産については、2027年の7月31日までに相続登記をする必要があります。

2.もし不動産登記をしていなかったら?

①罰則が科せられる

そのままにしておくと10万円の過料に課せられる場合があるので注意が必要です。

②不動産が売却できない

不動産は登記簿に名前が載っていないとその不動産の権利を持っていると認められません。相続登記がされていない不動産は何年経過しても亡くなった方の名義のままです。その為、相続人の名義に変更してからでないと売却することはできません。

③相続関係が複雑になってしまう

名義を変えないまま子や孫の代までそのままにしておくと、相続人がどんどん増えてしまって誰が権利を持っているのかが分からなくなり、遺産を分けるのが難しくなってしまいます。そうなると、相続争いに発展に繋がる可能性もあります。

3.不動産登記の申請前の確認事項

買取と仲介

①遺言書の確認

まずは遺言書があるかどうかを確認します。遺言書があったとしても、勝手に開封してはいけません。

家庭裁判所で遺言書を確認してもらう「検認」という手続きが必要です。もし勝手に見てしまうと5万円以下の過料という、ペナルティがあるので注意が必要です。

②財産のすべてを確認

次に、亡くなった方の財産を全て確認しておきましょう

・不動産
・金融資産
・不動産
・負債

これら全部を確認しましょう。借金も財産に含まれます。

③戸籍謄本を用意する

戸籍謄本は、相続人が誰かを特定するために使用します。亡くなった方や被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍を取得することで、相続人が誰であるかを明確にします。

これにより相続手続きをスムーズに進めることができます。

④遺産分割協議をする

相続人が分かれば遺産分割協議を行います。遺産分割協議とは、亡くなった方が残した財産を相続した人達でどのように分けるかを話し合うことです。

遺産分割協議には全ての相続人が参加し、合意をしないと協議が成立しません。この協議で相続人の合意が得られれば、遺産を分けることができます。

・遺言書の確認

・財産の確認

・戸籍謄本の取得

・遺産分割協議

これらが相続登記を申請する前にやっておくことになります。

4.不動産登記の申請

①相続不動産を管轄する法務局を調べる

相続登記は、不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。管轄の違う法務局に申請をすると却下となるので、公式サイトで管轄法務局を確認しましょう。

②登記申請書を作成する

相続登記を申請するには、決められた様式の登記申請書での作成が必要です。法務局の公式サイトで申請書のひな型がダウンロードできますので活用しましょう。

③登記申請書に添付する書類を作成する

不動産の相続登記は、3つのパターンがあります

・法定相続による相続登記の場合
・遺産分割協議による相続登記の場合
・遺言書による相続登記の場合

それぞれ必要な書類が沢山あるので、法務局のサイトを一度確認してみてください。

④登録免許税を算出する

相続登記をする際には、登録免許税という税金を納付が必要です。自分で登録免許税を算出することもできますが、法務局の窓口で相談すると良いかもしれません。

登録免許税の納付方法は原則として現金納付です。

銀行等に備え付けられた納付書を使って納付し、領収書を登記申請書に貼付して提出します。

⑤管轄の法務局へ申請する

書類が全て揃ったら管轄の法務局へ申請をします。不備があった場合連絡をしてもらえるように、登記申請書には電話番号を必ず記載しましょう。

申請する場所も3パターンあるのでご紹介します。

1.窓口に直接行く

法務局の不動産登記申請窓口に提出します。

法務局にはさまざまな部署があります。間違って提出しないように気を付けましょう。万が一その場で不備が見つかった場合のために、登記申請書に押した印鑑を持参しましょう。

2.郵送申請する

郵送申請をする場合は、書留やレターパックプラスを利用しましょう。

登記が完了した際、書類を返送してもらうために返信用封筒(要:書留送料分の切手)またはレターパックプラスを同封します。

3.オンライン申請する場合

相続登記はオンライン申請も可能ですが、オンライン申請は主に専門家が使う方法です。

一般の方が自分で登記をする場合は窓口または郵送で手続きをします。

⑥登記識別情報を受領する

登記は申請書を提出してすぐに完了とはなりません。一般的に申請後1週間から10日ほどで完了します。

登記が完了すると登記識別情報通知と登記完了証が発行されるので、窓口で受け取る場合には登記完了予定日以降に法務局に行って受け取りに行きます。

事前に申請しておけば、これらの書類を自宅等に郵送してもらうことも可能です。将来不動産を売却したりする際に必要なので、大切に保管しましょう。

5.司法書士に依頼することも可能

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自分自身で相続登記をすることも可能ですが、たくさんの書類を手配したり手続きが複雑で時間がかかることが多いので、相続登記の専門家である司法書士に依頼することをおすすめしています。

特に、相続不動産が遠方にある場合は大変なので頼んだ方がいいのかもしれません。司法書士に依頼すれば、必要な書類の収集から役所や法務局とのやり取りまで、全てを任せることができます。

遺産分割協議書の作成もやってもらえますので効率的に手続きを進めることができ、手間も省けます。特に、役所での手続きは平日に行なう必要があるため、仕事をしている人は頼んだ方が楽かもしれません。

司法書士に依頼する際の費用については、戸籍収集や、遺産分割協議書の作成なども含めて総合的な対応を依頼した場合は、報酬の相場が7万から15万円ほどです。これはあくまで相場なので、不動産の評価額や相続人数によって増減します。

少しでも費用を抑えたい人は自分で書類を手配すればその分費用は節約できますが、戸籍の取得等は面倒な事も多いので比較して検討しましょう。

6.相続した不動産を売却する場合

相続した不動産を売りたい場合は、相続案件に慣れている不動産会社に直接相談するのがおすすめです。

相続に慣れている会社だと、司法書士や税理士、リフォームや解体を安くやってくれる業者とも提携しているので全ての業務を一気通貫で行ってもらえます。

遺品や、不要なモノが残っている場合も、買い取りや安く処分してくれるところを手配してくれます。こういった面倒な手続きも全部やってくれるので、忙しくて自分でやるのが大変という方は、最初から任せてしまう方が楽かもしれません。

ただ、不動産会社の中には提携先からバックマージンを取るところがあるので、逆に高くなるケースもあるので見積書はしっかりチェックしましょう。

まとめ

不動産を相続したら、できるだけ早く相続登記の手続きをしましょう。相続登記は義務化になったので、相続を知った日から3年以内に手続きする必要があります。また、この法律は過去に遡って適用されますので、過去に相続したけれどまだ相続登記をしていない不動産も対象になります。

相続登記自体は自分ですることもできますが、手続きには手間も時間もかかって大変なので司法書士など専門家に頼むのがオススメです。

また、相続した不動産を売却する場合は相続案件に慣れている不動産会社に任せましょう。面倒な手続きなど一気通貫でやってもらえます。

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