はじめに
不動産の売却を考える際、多くの方がまず「どの会社に頼むべきか」を重視します。
けれど、実際に売却の良し悪しを大きく左右するのは、「どの会社か」ではなく「誰が担当するか」です。
不動産業界には、宅建(宅地建物取引士)の資格を持っていない営業マンも多く存在します。
「え?資格がなくて営業できるの?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは業界ではごく当たり前のことです。
‐
宅建を持たずに営業する人が多いという現実

宅建士の資格がなくても、不動産の案内や相談、価格交渉や契約までの営業活動は可能です。
実際に、店舗でお客様対応をしている営業マンの多くが宅建を持っておらず、
重要事項説明書だけを、後から別の宅建士が対応する──というスタイルは業界の“慣習”ともいえます。
つまり、「不動産の担当者=専門家」という先入観を持っていると、
実際のやりとりの中で「話が噛み合わない」「確認事項が多すぎる」といった不信感につながることもあるのです。
‐
担当者の知識・責任感に差が出る背景

このように宅建が不要な営業体制が許容されている分、営業マンのレベルにも大きな差があります。
とくに新人や経験の浅い営業の場合、「物件の案内はできるけど、契約のリスクや税務面の説明は苦手」といったケースが多く見られます。
中には、「とりあえず物件を紹介し、細かいことは後で上司に任せる」スタイルを当然とする会社もあります。
結果として、「売却価格の妥当性が分からない」「トラブルがあっても放置される」といった事態が起こりやすくなるのです。
資格の有無ではなく、知識・経験・誠実さが備わっているかどうかが、売主にとって本当に重要なポイントです。
‐
担当者の“本当の信頼性”を見抜く3つの視点

信頼できる営業担当者は、以下の3つの点で違いが表れます。
①その場で的確に答えてくれるか
→ 調べないとわからないことが多すぎる人は、知識・経験が不足している可能性があります。
②リスクやデメリットも包み隠さず話してくれるか
→「売れる話」ばかり強調する担当者は注意が必要です。
③士業など専門家と連携しているか
→ 税金や相続の話を自分ひとりで処理しようとせず、他分野とチームで支援してくれる営業は信頼度が高いです。
‐
真の“営業力”は「売り込む力」ではなく「聞く力」

よくある営業マンの印象として、「ぐいぐい売り込んでくる」「話し上手な人が信頼できる」と思われがちです。
ですが、本当に安心できる担当者は、まずしっかりと話を聞いてくれる人です。
「なぜ売ろうと思ったのか」「何に悩んでいるのか」「ご家族の意見は?」──
そうした背景に耳を傾け、共感した上で選択肢を丁寧に提示してくれる人こそ、信頼に足るパートナーといえるでしょう。
‐
最後に:会社ではなく、“人”を見る時代へ

大手不動産会社であっても、営業担当の知識や対応力にはばらつきがあります。
逆に、中小の会社でも、経験豊富で誠実な営業に出会えれば、大切な資産の売却を安心して任せることができます。
宅建の有無だけにとらわれず、
「自分の話をきちんと聞いてくれるか」
「困ったときに頼れる存在か」
という視点で、信頼できる営業マンと出会うことが、不動産売却を成功させる一番の近道です。
